中国は超学歴社会
科挙の伝統を持つ中国は、日本とは比べものにならない超学歴社会です。日本の受験戦争なんて、彼らから見れば戦争ではなくチャンバラです。
成績が悪いことを苦に中学生が自殺する。出身大学によって初任給が10倍違う。これが今の中国です。
しかも今の中国の学生は、その多くが1人っ子です。両親だけでなく、父方、母方双方の祖父母、合わせて6人の期待を一身に背負います。
自身の将来をかけ、6人がかりのプレッシャーを受けて、中国の学生は必死に勉強します。
勉強にかける4年間
私は今までに400校以上の中国の大学を見てきました。大都会や田舎、小さな大学から大きな大学まで、ありとあらゆる大学を見てきました。その多くに共通する光景があります。
朝の7時頃に大学に行くと、必ず何人もの学生が校庭で、英語や日本語のテキストを音読しています。中国の大学は全寮制です。4〜8人の相部屋ですので、部屋でテキストの音読はできません。学生たちは早起きをして校庭で音読をしているのです。
早朝にするのはテキストの音読だけではありません。芸術系の大学に行くと、授業が始まるずっと前なのに、必ず誰かがレッスン室でピアノの練習をしています。
図書館が開く時間になると、入り口に多くの学生が集まってきます。授業が始まるまでの間、自習室で勉強するためです。
冬の寒い朝の食堂では何人もの学生が勉強をしています。南方の大学の学生寮には暖房がついていないため、朝早くから開いている食堂で勉強するのです。
授業が終わったあとは、また図書館の自習室にこもって勉強します。最近では24時間オープンの図書館も増えてきています。24時間いつでも自習室で学生が勉強できるようにするためです。
中国の学生ってそこまで勉強するんです。
彼らがライバル
もちろん、すべての学生がそこまで必死に勉強しているとは言いません。ランキング下位の大学や、3年制の職業大学などに行くと、明らかに遊ぶことしか考えてないという感じの学生が多数を占めてきます。
ですが中位以上の大学の学生の勉強度合いは、日本の学生とは比べ物になりません。
あなたがもし、専門科目を学ぶために本科留学するとしたら、あなたのクラスメートはそういった必死に勉強する中国人学生です。彼らがあなたのライバルです。
彼らと同じ教室で同じ科目を勉強し、毎学期彼らと同じ試験を受け、彼らと比べられるのです。
専門科目のために本科留学するならば、競争相手は彼らです。彼らに決して負けるのではなく、彼らに刺激され、彼ら以上にがんばる。そうすることではじめて、本科留学の成果を得られるのです。